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執筆者の写真翔 山﨑

坂東市電力インフラ整備事業に至る道



倉持建設工業とはどういう会社?


倉持建設工業は、地元坂東市を拠点に公共工事を中心とした建設業を営んでいます。

売上高に対する公共工事の割合が概ね40%程度で、他には県内企業の工場や倉庫の営繕、一般土木工事、電気工事、電気土木工事などの民間工事を請け負っています。


しかしながら今後も安定的に会社を成長させていく為には、ただ仕事を待っているだけではなく、新しい産業を創り出す事で、地域に貢献しながら事業者として事業規模を拡大していかなくてはいけないと考えております。

来年度以降の事業計画に、新事業を提案すべく、「地域に根差した新規事業」の企画を考える日々が始まりました。


坂東市はどういうところ?


茨城県坂東市は茨城県内でももっとも西部に位置する都市で、県西地域に属します。

人口は50,000人程度。

平地と天候に恵まれ、東京圏にネギ・レタスを供給しているほか、市内に「つくばハイテクパークいわい」「沓掛工業団地」という工業団地も有します。


東京までわずか40㎞という立地でありながら、知名度が高いとは言えないのは、市内に鉄道がないことが原因の一つと考えられます。坂東市が陸の孤島と揶揄される所以です。




坂東市の強みを活かせ!


坂東市の強みは何か?

資源は何か?

何か活かしきれていないものがあるのではないか?


地域に貢献しながら事業を発展させていくためには、この地域の強みを探さなくてはなりません。ほかの場所でもできることを、敢えて坂東市でする意味は弱いからです。

あるいは中核都市ならそれでもよいかもしれませんが、坂東市は坂東市ならではの資源を考えるべきです。


…というのは、どの地方都市でも考えることですよね。そうそう見つかるものではありません。どの地方都市だって別に怠けているわけではないのです。そうそう地域の特色など見つかるものではありません。


煩悶とした日々が続きます。

きっと何かあるはずだ。

そう自分を叱咤しながらさまざまな方と会い、お話を聞き、ありふれたアイデアを思いついては没にする日々。


ふと当社の資材置き場で空を見上げると、立派な送電線が走っているのに目を留めました。

普通の方には何ということもない送電線でしょうが、私は電力の技術者です。女性が美しい花に目を止めるように、電力設備があるとついついじっと見てしまいます。


坂東市を縦断する様に走る送電線はそのまま千葉、東京に電力を供給しています。

周囲を見渡しました。

坂東市は利根川流域の肥沃な土地で、日当たりの良い、平らな地形に多くの農地があります。


直感的に、これだ、と思いました。

脳裏に、住宅着工件数は減ったとしても、自動車の電化や半導体需要の増大などで、今後電力需要が増えるのは間違いないこと。

多くの企業が地球温暖化や地政学的要因から再生可能エネルギーへの転換を急いでいること。

再生可能エネルギーの普及の障害の一つが送電網にあること、などが瞬時にフラッシュバックしました。


東京まで40kmの場所にこれだけ広大な土地がある。もちろんこれら農地は関東圏の食糧供給に多大な貢献をしていますが、もし農産物だけではなく、電力を供給できたら?


これまで倉持建設工業は地域の道路インフラの整備に微力ながら力を尽くしてきました。

今後は、地域の電力インフラにも貢献出来ないか?


幸い私は電力の技術者です。太陽光発電設備も数十件の設置実績があります。

そして倉持建設工業は地域に根差した建設会社で、倉持家は坂東市で代々続く農家の家系です。

これだけ条件がそろっていてこれを思いつかないとは、私の眼は節穴でしょうか?


51期を迎える4月から、倉持建設工業は新規事業、坂東市電力インフラ整備事業を立ち上げます。

伸るか反るか、まだ海のものとも山のものともわからない事業ではありますが、乞うご期待!




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