倉持建設工業の工場舗装ガイド
工場のアスファルト舗装補修|工法・費用の違いと施工例
同じ面積でも、どこまで直すかで見積金額は変わります。 工場の舗装補修では、傷みの原因と、今回直す目的を 整理して、方法や工事範囲を選ぶことが大切です。
- 今ある舗装を、どこまで取り除く工事か
- アスファルトの下にある土台も直す工事か
- 舗装の種類と、アスファルト・土台をそれぞれ何cmで仕上げるか
- 工場を動かしたまま場所を分けて施工するか、休業日にまとめて施工するか
土台とは、アスファルトの下にある砕石などの層(路盤)のことです。 担当者が材料や厚さを決める必要はありません。 業者ごとの見積もりに、どの工事が含まれるかを確認します。
まずは「直したい理由」と「優先したいこと」から
補修方法が決まっていなくても構いません。 現場で困っていることと、今回どこまで改善したいかを 整理しましょう。
こんなきっかけで、検討していませんか?
安全のために自分から補修を検討する場合もあれば、 工場長から見積もりを頼まれた場合、 製品の運搬に支障が出た場合もあります。 工場見学に備えた見た目の改善や、 同じ場所を繰り返し直しているという相談にも対応します。
今回、何を一番優先したいですか?
傷みの原因から見直し、繰り返す補修を減らしたい。
穴や段差を補修して、当面使える状態にしたい。
必要な安全性を確保しながら、直す範囲や方法を考えたい。
製造や搬入出への影響を抑えて、工事を進めたい。
正門・来客用駐車場・見学ルートなどを優先して整えたい。
一度にすべてを直す方法だけでなく、 危険な場所を優先する、工事を何回かに分ける、 次の改修まで使えるように補修する、といった進め方もあります。
安全上の対応が必要な場所を確認したうえで、 来訪者の目に入りやすい場所を優先して整える方法も検討します。 希望がまとまっていない段階でも、ご相談ください。
工場で、こんな傷みはありませんか?
- フォークリフトが曲がる場所に、割れや穴が繰り返しできる
- トラックが止まる位置に、タイヤごとのくぼみがある
- 使い方が変わってから、舗装が沈む・割れるようになった
- マンホールや配管工事の跡に、段差やひび割れがある
傷んだ場所だけを見ても、原因は決められません。 車両の通り道、曲がる位置、停車時間、以前の使い方、 過去の工事をあわせて確認します。
重さとねじる力が繰り返しかかる場所に、割れや穴が発生。 穴を避けて曲がる横の経路にも、傷みが広がる場合があります。
同じタイヤ位置に長時間重さがかかり、 くぼみが深く、広くなることがあります。 舗装材料や温度、下の土台の状態も確認します。
元は乗用車用だった場所を重い車両に使うなど、 舗装した当時と現在で、必要な強さが変わっている場合があります。
構造物と周囲の沈み方の違いや、 掘り戻した部分の締め固め、水の影響などを確認します。
急な陥没や空洞が疑われる場合は、 穴埋めだけで済ませず、その場所の通行を制限して調査を相談してください。
補修方法は「残せる部分」と「直す目的」で選ぶ
症状や検討したい工事に合わせて、詳しく読む
アスファルトを直せばよい場所もあれば、 下の土台から直す必要がある場所もあります。 今ある舗装をどこまで残せるかと、 補修後にどう使いたいかを確認して、直し方を選びます。
① パッチング補修
穴や傷みの大きい部分に補修用のアスファルト材料を入れ、 締め固める方法です。 応急対応や、必要な場所だけを直して当面使う場合などに検討します。
下の土台や地盤に原因が残る場合や、 旋回による負担が大きい場合は、再び傷む可能性があります。
② 切削オーバーレイ
既存アスファルトの表面側を一定の厚さで削り、 新しいアスファルトを敷く方法です。 下に残す部分が傷んでいなければ、その部分を活用できます。
削った後の状態によっては、一部をさらに直す必要があります。 仕上がりの高さや水の流れも確認します。
③ オーバーレイ
既存舗装を残し、その上に新しいアスファルトを敷く方法です。 取り除く舗装の量を抑えられる一方、仕上がりの高さが上がります。
建物の出入口・排水溝・マンホールとの高さを確認します。 元のひび割れが、新しい舗装の表面に出る場合もあります。
④ 打ち替え工事
今ある舗装を取り除き、必要な深さから作り直す方法です。 アスファルトだけを直す場合と、 下の土台や地盤まで見直す場合では、工事内容が異なります。
元と同程度に直す、アスファルトを厚くする、 土台から作り直す、という3つの例を別の記事で比較しています。
打ち替え3パターンと施工例を見る →⑤ 半たわみ舗装
アスファルトのすき間にセメントミルクをしみ込ませ、 固める舗装です。 重い車両の通行や旋回で傷みやすい場所などで検討します。
半たわみ舗装は舗装の種類であり、 打ち替えで作り直す舗装に採用するなど、 補修方法と組み合わせて計画します。 下の土台や地盤に問題がある場合は、その対応も必要です。
半たわみ舗装の特徴・構造・施工例を見る →同じ100㎡でも、見積金額が変わる理由
「傷んだ表面側を削って敷き直す100㎡」と、 「舗装を取り除き、下の土台から直す100㎡」は、 同じ面積でも工事内容が異なります。 金額を比べる前に、見積もりに含まれる工事を確認しましょう。
アスファルトだけか、下の砕石や土も掘るのか。 取り除いた材料の運搬・処分まで含まれるかを確認します。
凹凸をならして締め固めるのか、 砕石を入れ直して作り直すのかで、費用は変わります。
どの舗装にするか、アスファルトは1層か2層か、 各層は何cmかを確認します。 土台を作り直す場合は、その材料や厚さも比較します。
場所を分けて施工するか、休業日にまとめるか。 通行ルートの確保、車両誘導、 重機の搬入などが含まれるかを確認します。
このほか、施工面積、使用材料、現場への入りやすさ、 作業時間帯などでも費用は変わります。 小さな範囲の工事でも、重機の運搬や準備が必要になるため、 面積だけでは金額を比較できません。
このページでは、一律の1㎡あたりの金額を掲載していません。 概算を知りたい場合も、所在地・広さ・傷み方・使用車両が分かると、 工事内容を検討しやすくなります。 取り除いた後で追加の傷みが分かった場合の対応も、 見積もり時に確認しておくと安心です。
操業を続けながら施工できるか?
通路を残して場所を分けて直す、 車両が少ない時間帯に作業するなど、 操業への影響を抑える進め方を検討できます。 実際に可能かどうかは、工事範囲や車両の通り方、 材料が使える状態になるまでの時間などで変わります。
- 工事中も残す通路と、一時的に使わなくてよい場所
- トラックの搬入出、フォークリフト、人が通る経路
- 工事後、車両が通れるようになるまでの時間
- アスファルト材料を用意できる日と、冷ます・固めるための待ち時間
土日に施工できるかは、材料を出荷する工場の営業・予約状況や、 工事の規模にも左右されます。 土日で終えられるか、月曜朝から使えるかも、 作業内容と材料などの条件を確認して計画します。 必要に応じて、夜間施工も含めて検討します。
工場・事業施設での施工事例
同じ舗装補修でも、現場の困りごとや優先する条件は異なります。 実際に行った工事と、提案の考え方をご紹介します。
フォークリフトが使うカーブを、9㎡の範囲で打ち替え
通路の穴による通行への支障や、商品落下のおそれからご相談いただきました。 既存の約7〜8cm・1層のアスファルトを、 基層5cm+表層5cmの合計10cmに変更し、耐久性の向上を図りました。
今回は予算を優先し、路盤全体の作り直しは行わず、 必要な範囲のアスファルトを強化した例です。
9㎡の打ち替え工事の写真・詳細を見る →オークション会場の駐車場・通路を、複数の方法で補修
年間を通して稼働する会場で、 隆起・陥没・穴など、場所ごとに異なる傷みに対応しました。 主要施工面積は約2,500㎡で、別途、陥没部や穴も補修しました。
短い工期を優先し、打ち替え・切削オーバーレイ・パッチングを組み合わせ、 会場側の協力のもと、車両を迂回させながら施工した例です。
会場の補修工事の写真・詳細を見る →フォークリフトの往来が多い工場の段差・凹みを補修
リーチ式フォークリフトでの往来が多い工場で、 製品の落下を防ぐため、段差や凹みを解消する舗装工事を行いました。
工場内舗装工事の写真・詳細を見る →※施工範囲・厚さ・工法は各現場の実例です。 同じ方法がすべての場所に適するわけではありません。 下の土台や地盤に原因が残る場合は、再び傷む可能性があります。
相談前に分かるとよいこと
次の情報があると、現地調査や具体的な提案が進めやすくなります。 分かる範囲でお知らせください。
- 工場所在地と、傷んだ場所のおおよその広さ
- 現在の舗装の種類と、アスファルト・路盤の厚さ
- 図面・過去の工事記録・見積書があるか
- 使う車両、積む荷物の重さ、通る回数、曲がる位置・止まる位置
- 以前に補修した場所と、その後の傷み方
- 舗装した当時と現在で、用途や使用車両が変わっているか
- 今回優先したいことと、予算・工事時期の目安
- 操業を続けながら施工したいか、休業日に施工したいか
舗装の構造や傷みの原因を、担当者が判断する必要はありません。 図面や記録がない場合や、 操業中に施工できるか分からない段階でもご相談ください。 現地確認や、必要に応じた調査を通じて検討します。
工場の舗装補修について相談する
「まず概算費用を知りたい」 「部分補修で済むのか分からない」 「工場を止めずに直したい」 「来訪者に向けて見た目を整えたい」など、 ご相談のきっかけをお聞かせください。
工場所在地、傷んだ場所のおおよその広さ、 使用する車両とご希望を伺い、 補修方法・工事範囲・進め方を検討します。
舗装補修・現地調査について相談する →倉持建設工業株式会社は、茨城県坂東市を拠点に、 茨城・千葉周辺の工場舗装・補修工事に対応しています。 現地調査の範囲や費用は、お問い合わせ時にご確認ください。
参考資料・図解について
図解は、営業・現場経験を整理した説明用の模式図です。 実際の現場写真・設計図ではなく、 症状だけで原因を断定するためのものではありません。 個別の仕様は、現地条件や使用目的を踏まえて検討します。